シワやたるみを改善するプチ整形の現状を解説します

プチ整形という言葉が、2002年ごろに大ブームとなりました。かつての美容整形のもつ、「高い、危ない」という悪いイメージを払拭し、「あまり大きく顔をいじらないので、より安全で費用も安い」という、新しい形の美容医療として、それ以後急速に広まっていきました。プチ整形ではメスを使わないのが原則です。メスを入れずに、スキンケアなどでは効果のおよばないシワやたるみも改善してしまうのですから、人気が出るのも当然でしょう。しかし、「プチ」という言葉の響きに安心して、甘く考えすぎていると、トラブルに巻き込まれることもまったくないわけではありません。やはりそれなりの心得は必要です。プチ整形でシワやたるみを解消するには、実際にどのような方法があるのかをご紹介しましょう。

 

コラーゲン注入、ヒアルロン酸注入

真皮のコラーゲンが変性したり減ったりすることが、シワやたるみの原因ですから、外からコラーゲンを注入すれば、これらは改善できるわけです。気になるシワの線に沿って、小さな注射器でコラーゲンを注入していきます。すると、その場でシワのくぼみはふっくらとして、目立たなくなります。ただし、注入するものは自分のコラーゲンではありませんので、次第に吸収されてなくなってしまいます。なお、注入用コラーゲンはアレルギーを起こすことがありますので、初めての人はまずアレルギー検査をおこなってから用います。ヒアルロン酸は、コラーゲンとほぼ同じように用いることができて、アレルギーは起こしません。痛みは、普通に腕にする注射のような痛みと思えばよいのですが、顔は腕よりも神経が敏感なので、腕の注射よりは若干痛みを強く感じることが多いようです。通常、麻酔は使いません。これらの注入療法の適するシワは法令線です。法令線は深いので、スキンケアで改善することはほとんどできませんし見た目にはとても老けた印象を与えるものです。これらの注射で皮膚をもちあげると、老けた印象はかなり改善します。

 

ボツリヌス注射

目尻や額のシワにも注射はできますが、これらのシワには適しているのはこちらです。目の下の小じわにコラーゲンやヒアルロン酸を入れたいという要望はとても多いのですが、下まぶたの皮膚が薄い人の場合は、入れたものの重さを支えきれずにいよけいにたるんで見えてしまうことがあります。目の下の小ジワには、実は手術(たるんだ皮膚を少し切除する)がいちばん適しています。眉間の皮膚はもともと血行が悪く、注入したものが皮膚への血行を阻害することがあるからです。眉間の縦ジワには、通常はボツリヌス注射を用います。

 

注射の費用

もちろん保険は効きませんので、クリニックによってまちまちです。コラーゲンのほうが若干安く、法令線(左右とも)に注入した場合で5万円くらいからが相場です。ヒアルロン酸ですと同じく法令線で7万円くらいからのようです。菌が生み出す成分を表情筋に注射すると、筋肉が麻痺してシワができなくなるという治療です。筋肉を麻痺させる成分ですのでボツリヌス毒素とも呼ばれています。しかし、からだのほかの部分に副作用が出るなどということはなく、安全なものです。この注射を用いることができるのは、額の横ジワ、眉間の縦ジワ、目尻のシワ(いわゆるカラスの足跡)です。表情筋が麻痺すると無表情になるのではと思う人も多いようですが、注入量を守ればとても自然に仕上がります。ただし、眉毛のすぐ近くに打つと、眉が下がってへの字になったり、上まぶたが重くなって頭痛を起こすなどというトラブルをまねきますので、注意は必要です。効果は注入してその場で現れるのではなく、4?5日たってからです。効果の持続は4?6か月、費用は1回5万円くらいからです。

 

レーザー

クールタッチレーザーやNライトなど、真皮を活性化するレーザーでコラーゲンを増やして顔全体をリフトアップする治療があります。レーザーではありませんが、フォトフェイシャルも、光で小ジワを改善するというものです。これらの治療は注射よりも手軽な感じがするかもしれませんが、それなりに回数がかかります。「なんとなく全体的にたるんできた感じがするので、なにか手を打ちたい」という人にはいちばん向いているでしょう。現在使われているのはほとんどが牛からとったコラーゲンです。もちろん食用の牛ではなく、万全の衛生管理のもとで育てられた特別の牛を使いますから、BSEなどの感染症の心配はありません。

 

保険が適用できるか否かはどう決まる?

厚生労働省が、保険治療として認める範囲というものを定めており全国共通の基準です。ある種の治療は、医療行為ではあっても、まったく保険の適応を受けていません。たとえば美容治療全般がそうですし、ガンなどの難病の特殊な治療の一部もそうです。歯科や整形外科などで特殊材料を使う場合も、保険が適応されません(セラミックの歯もその例です)。健康保険というのは、国民の健康を守るためにあるものですし、保険が赤字であるのはみなさんご存知のとおりですので、美容目的の医療にまでお金をまわす余裕はないのです。確かに、国民のみんなが税金のように支払っている保険料を、目を二重にしたりシワを消したりすることのために使うというのもおかしな話でしょう。にもかかわらず、病院で受ける治療にはなんでも保険が効くと思う人もいるようです。先天性のアザのレーザー治療には一部保険が適応されます)。また、「こちらの病院ではこれが保険が効きますか」というようなこともよく聞かれますが、どこの病院だからというものではなく全国共通の基準があります。

 

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